アルハンブラに代表されるヴァンクリーフ&アーペルってどんなブランド?
モナコ王室をはじめとし、世界中のセレブの御用達としても名高いハイジュエラー
ヴァンクリーフ&アーペル。
四葉のクローバーや蝶々、動物といった愛らしいモチーフを採用しつつ、ハイグレードな素材使いと卓越した職人魂によって、傑出したハイジュエリーを世に送り出してきました。
有名人や芸能人での愛用者も多く、ヴァンクリーフ&アーペルに憧れを抱いている女性陣は少なくないでしょう。
この記事では、ヴァンクリーフ&アーペルのブランド概要と人気ライン、お買取りについて解説致します。
1.ヴァンクリーフ&アーペルとは?
ヴァンクリーフ&アーペルはフランス パリの中でも、名門ブランドが立ち並ぶヴァンドーム広場に本拠を構えるメゾンです。フラグシップコレクションに当たるアルハンブラを中心に、高級ジュエリーやブライダルジュエリー,高級時計を製造・販売してきました。
創業は1906年です。
宝石職人の家系であったアルフレッド・ヴァンクリーフ氏と宝石商のシャルル・アーペル氏およびジュリアン・アーペル氏によって創設されますが、この三人は義兄弟。シャルルの妹であったエステル・アーペル氏とアルフレッドが結婚したことでこの二人のその後の関係性が構築されたことから、ヴァンクリーフ&アーペルは今なお自身の誕生を「愛の物語」と称します。
なお、20世紀初頭の当時、ヴァンドーム広場には既にブシュロンやカルティエ,ショーメといった名門ブランドが出店していました。現在このヴァンドーム広場の名門5大ブランドはグランサンクと呼ばれていますが、これはヴァンクリーフ&アーペル,ブシュロン,ショーメ,モーブッサン,メレリオ・ディ・メレーを指しています。
ヴァンクリーフ&アーペルは卓越した審美眼と時代のニーズを読み込むセンスによって、早い段階から成功を収めていきます。
とりわけ当時フランスで流行していたアールデコ様式やジャポニズムなどといった異文化の美を上手に取り入れた製品群は、フランスのみならず欧州や米国を中心とした各地の王侯貴族に愛されていきます。有名どころでは1937年にウィンザー公爵がシンプソン夫人に同社のブレスレットを、1953年にはケネディ大統領がジャクリーン夫人にダイヤ門後のリングを、1956年にモナコ公国大公レーニエ3世が自身の妃となったグレース・ケリー氏へジュエリーセットを贈った逸話が挙げられます。
ちなみにアールデコとは幾何学模様を基調としたモダンなデザイン様式で、1925年に開催されたパリ万博(通称アールデコ博覧会)で花開いたとされています。ここでヴァンクリーフ&アーペルはバラモチーフのブローチによってグランプリに輝いていることからも、当時から既に高い実力を有していたことが垣間見えますね。
なお、ジュエリーの中に宝石を留める爪が見えないようにセッティングする手法をミステリーセッティングと呼んでいます。宝石の美しさを爪が干渉することなく、またフォルムやデザインが全面に押し出されるためジュエリー業界では至高のセッティングの一つに数え上げられていますが、反面宝石の下に爪を巧みに隠すには非常に複雑な工程を経なくてはならず、どのブランドも気軽にできるものではありません。
このミステリーセッティングの手法を確立し、特許をいち早く取得したのがヴァンクリーフ&アーペルです。
さらにヴァンクリーフ&アーペルの歴史を語るうえでは、時計事業についても言及しなくてはなりません。
ジュエラーで時計製造に力を入れているブランドと言うとカルティエが有名どころかもしれません。確かにカルティエは20世紀初頭に本格的な腕時計に先鞭をつけ、サントスやパシャといった傑作モデルを世に送り出してきました。
しかしながらヴァンクリーフ&アーペルも時計事業に参入したのは1920年代と非常に深い歴史を持ちます。
自社の宝飾品を扱うノウハウとクラフトマンシップを活かしたジュエリーウォッチはもちろん、1940年代にはメンズラインも展開。またジュエラーでありながらもトゥールビヨンなどの複雑機構を手掛ける稀有なブランドでもあり、現在では天体時計やレトログラード,ミュージックウォッチといった時計専業ブランドも驚きのラインナップを取り揃えています。
そんなヴァンクリーフ&アーペルは、現在ではカルティエやピアジェ、ダンヒル等が属するリシュモングループ傘下となっております。
日本へは1973年に進出を果たしましたが、現在では東京・大阪等でショップ展開。さらに2012年からWEB販売にも着手しており、オンライン上で人気ラインをご購入頂くことも可能です。また、同年にはパリに「レコール ジュエリーと宝飾芸術の学校」を設立。ここはジュエリーと宝飾芸術の文化を継承し広めていくための教育機関となっており、未来のジュエリー産業界の支援をも行う、リーディングカンパニーとなっております。
冒頭でもご紹介したように有名人・芸能人の愛用者も多く、松嶋菜々子さんや菅野美穂さん、石原さとみさんや、中村アンさん
など、数多くの女優さんがメディアを通して身に着けているのを目にします。
2.ヴァンクリーフ&アーペルの製品特徴と人気ライン
ヴァンクリーフ&アーペルの製品特徴は、華やかながらも清楚なデザインにあります。
アルハンブラに代表される可愛らしいモチーフは本当に華やかで気分が沸き立ちますが、同時に上品さ,高級感もひとしおです。これは、ヴァンクリーフ&アーペルが極上の素材や貴石を用いていること。かつ熟達した職人が丹精込めて作り込んでいることに起因します。
ハイグレードなダイヤモンドを用いていることは言わずもがな。上質なマザーオブパールや真珠,珊瑚にマラカイト,オニキス,カーネリアンなどといった貴石・半貴石を巧みにデザインモチーフとすることで、「愛らしさ」と「高級感」を両立しています。
また、作業工程は職人らの手作業に依存するところも多く、100年以上のメゾンの歴史の中で培われてきたセッティングやジュエリー製造のノウハウを最大限活かした作り込みは、さすがグランサンクに名を連ねるだけあるといったものです。
そんなヴァンクリーフ&アーペル最大の人気ラインはアルハンブラでしょう。
四葉のクローバーがモチーフとなっており、ヴァンクリーフ&アーペルのアイコンであると同時に幸運のシンボルともなっております。
アルハンブラが誕生したのは1968年のことですが、以降、ネックレスやブレスレット,ピアスにリングなどのモチーフとして愛されてきました。マザーオブパールや色石を用いた独創的な製品がとても人気です。
アルハンブラ以外では蝶や動物、植物をモチーフとした愛らしいファウナも同社らしいラインです。多彩な表情を見せてくれる色石を巧みに使って表現するそのジュエリーはまるで絵画のようで、ヴァンクリーフ&アーペル曰く、メゾンが創業以来大切にしてきた自然の美しさと自愛をテーマにしているとのことです。
その他では12正座がモチーフとなったネックレス・ゾディアックやピンクゴールドとダイヤモンドで優しい花々を表現したフリヴォル等、魅力的な製品展開が行われています。
3.ヴァンクリーフ&アーペルの製品価格と買取相場
ヴァンクリーフ&アーペルの価格帯はラグジュアリーに位置します。
エントリーモデルであっても20万円前後~となっており、ミドルレンジで50万円前後~100万円程度、ハイジュエリーや腕時計ともなると数百万~1000万円を超える価格帯の製品も少なくありません。
一方でヴァンクリーフ&アーペルは上質な素材を使っていること。加えて中古市場での人気が高いことから再販価値もまた高く、手放す時に高額買取してもらいやすいといった側面があります。
当店グリーバーでも、ヴァンクリーフ&アーペルの買取には非常に力を入れており、状態や製品にもよりますが数万円~数十万円、ダイヤモンドのカラット数やモデルの人気等によっては100万円を超える場合も珍しくありませんし、定価の70%程ででお買取りさせて頂くこともあります。
|
|
|
|
また、希少なヴィンテージ品も現在では高値で取引されていますので、
古いデザインのヴァンクリーフのジュエリーもとても貴重です。
もっともヴァンクリーフ&アーペルはどの業者も「欲しい」ブランドジュエリーです。そのため業者間で争奪戦が激しく、多くの買取店が積極買取を掲げています。しかしながら買取店が増えたとは言え、ヴァンクリーフ&アーペルに対する知識や査定ノウハウはピンキリです。中にはブランド価値を理解せず、素材の価格だけで買取査定額を出す業者も。
ヴァンクリーフ&アーペルのように価値あるブランドジュエリーを手放す際は、ぜひ実績豊富なグリーバーにお任せ下さい!
4.まとめ
ヴァンクリーフ&アーペルについてご紹介いたしました。
ヴァンクリーフ&アーペルは1906年にパリ ヴァンドーム広場でスタートしたハイメゾンであり、わが国ではグランサンクの一つとして憧れの対象となっていること。ミステリーセッティングをいち早く確立し、また時計事業にも深い歴史と卓越した手腕を有していること。アルハンブラに代表される、華やかかつ清楚なジュエリーが大きな魅力であること。
高価格帯とはなるもののその分再販価値も高く、買取業者間の争奪戦が激しいブランドのうちの一つであることなどをお伝えできたでしょうか。
ヴァンクリーフ&アーペルは愛らしいデザインの裏に、100年の歴史で培われてきたクラフトマンシップを垣間見ることのできるブランドと言えます。