■金の価格相場 今後どうなるの?■
2023年11月現在、純金1g辺りの買取価格が大台の1万円を超えました。
2000年では1,000円程、2010年では3,500円程だった事を考えますと、近年の金価格の高騰は予想をはるかに超えるものとなっています。
そんな金価格に関して、高騰の要因や今後の見通し、売却時期のお薦めなどをわかりやすく、簡単に紹介していきたいと思います。
■簡単な金の純度や基礎知識のお話■
インゴットバー、いわゆる金塊のような金の重い塊をお持ちの方は少ないと思いますが、金素材のネックレスや指輪などのジュエリーをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
また、金のジュエリーはお持ちでなくとも、意外と金の製品は身近に多いもので、金歯、時計装飾の一部、万年筆のペン先、メガネ、仏具、パソコンやスマホの電子基板などにも金は使われています。
20年前は1g辺り1,000円程でしたから、電子部品の一部の金などかき集めても0.1g程で100円の価値があるかないかでしたし、金歯も外れたものを売ろうなどと考える人はいなかったはずです。
しかし現在は0.1gでも1,000円もの価値があるので、それこそ金歯1つで3gもあれば、1万円以上で売れる時代です。(金歯は主に14金を使っているので、売却は1g5,000円程です)
なので、『金なんてほとんど持ってないし私には関係ないわよ』という方にも、関係ない話ではなくなってきたというわけです。
金に関心がなかった方、金は持っているけど金の純度や価値に関してよくわかっていないという方に、まずは簡単に金の基本知識を。
・金の純度に関して
まず、金とは言っても市場に溢れる金製品は純度がそれぞれ異なり、それにより価値も異なります。
純金は千分率の表記だと1000となり、24分率で表すと24金(K24)となります。
その他、ジュエリーなどで多く使われる金製品の純度を千分率と24分率で表すと、
・18金 750 18金( K18 )
・14金 585 14金( K14 )
・10金 416 10金( K10 )
となります。
ほかにも22金や9金なども製品によって使われますが、日本では純金意外ですと主に上記3種となります。
ジュエリーには基本的に金の純度が刻印されていますので、750やK18 という刻印が入っていれば18金の製品という事になります。
また、千分率の表記でもわかる通り、18金は750なので、純度は75%。
同じく14金は585なので、純度は58.5%となります。
という事は、純金 ( K24 ) が1gあたり10,000円の日は、18金は純度75%なので、価格も75%の7,500円となるわけです。
テレビやインターネットで目にする【金の価格がついに1万円越え!】というような表現を目にする事があるかと思いますが、この【金】とは、【純金の取引価格】の事を表しています。
なので、18金のジュエリーを売却しようとしても、1gあたり10,000円ではなく、7,500円になるという事は覚えておきましょう(2023年11月価格)
しかも7,500円という価格は業者間における取引価格なので、買取店では利益を取る為、純金が10,000円の時、18金1gあたりの買取価格は5,000円~7,000円が一般的です。
(ちなみに当店グリーバーでは18金買取は利益なしで買取しますので、純金が10,000円の時、18金1gあたりの買取価格は7,500円です!)
さらに金の詳しい話を知りたい方は、弊社のWEBマガジン
金の純度と種類について | 鑑定士のWEBマガジン をお読みください。
■なぜ金は高騰し続けているのか■
冒頭でもふれましたが、20年程前は1g辺り1,000円程、10年前でも3,500円程でしたので、予想できない程の値上がりとなっています。
しかし、長いスパンで見ますと高騰しているのですが、1年単位だけで見ますとほとんど価格の変動が見られない年も多くありますし、2011年~2018年あたりの8年間程は、価格の推移はほぼ横ばいとなり、5,000円を超えない程度の価格で安定していました。
金価格に関するもう少し詳しい弊社の記事ページはこちら
金・プラチナの価値について|グリーバー(金・プラチナ・貴金属の本当の高価買取店) 鎌倉駅徒歩1分 (greeber.jp)
ですので、本当の意味での高騰という事では、1980年以降初めて5,000円を超えた2019年からだと思います。
そこからは年平均で1g辺り1,000円も価格が上がり続けて現在の2023年11月に至ります。
そういった意味では近年の金の価格高騰の理由は分かりやすく、コロナウィルスの蔓延、ロシア・ウクライナ問題、パレスチナ・イスラエル問題など、世界的な情勢不安からくるものである事は間違いないでしょう。
そこに世界的なインフレや円安なども重なり、一気に1万円の大台を超えてきたわけです。
昔から【有事の金】という有名な言葉がありますが、戦争を始めとする世界情勢の不安定さ、不安が高まると、通貨よりも世界的に価値の安定している金への資産移行や投資が多く行われ、結果として金の価格が上がると言われていますし、過去の歴史を見ると、実際にそのような結果となっています。
また、日本国内の金相場だけで見ますと円安の影響も大変大きいものとなっています。
ニューヨークでの金相場に変動がなくても、ドル円の為替相場が変動すれば当然日本国内では金価格は変動します。
世界的に金相場自体は高騰していますが、日本国内の相場は為替の影響もありここ数年余計に高値となっている要因はそこにもあります。
■今後価格はまだ上がり続けるのか■
今後も上がり続けるのか?というご質問は、多くのお客様からいただくのですが、やはり明確にお答えする事はできません。
上記のような高騰する理由があるのであれば、それが解消されれば上げ止まり、もしくは下落する可能性も当然あるわけです。
逆に言えば、世界紛争はまだまだ続くのか?
コロナウィルスや新しいウィルスはまた蔓延するのか?
という問いに答えるようなものです。
ですので、私にもわかりませんし誰にも確実な事はわからないのですが、現在の世界情勢を見る限り、不安定な情勢が早期にすべて解決されるようには見えないので、高値を維持、または更に上がる可能性が高いと見る方は多いでしょう。
しかし、あまりに急激な高騰ですので、短期的にみれば一度大幅に下落する可能性も十分にあると思いますし、金の価値を大きく揺るがす発見などがあれば、いつでも大暴落する可能性も秘めているのです・・・。
■売却をするならいつが良い■
この問いに関してはハッキリ私の持論を言わせていただくと、『売りたい時が売り時です』
金の価格が上がり続けるかは誰にもわかりません。
長いスパンで見れば、上記の通り2000年の1,000円から23年で10倍の10,000円となっているわけですが、じつは2000年以前の価格では、1980年に一度6,000円程まで高騰した歴史があり、そこから20年をかけて1,000円程にまで値を下げ続けたのです。
尚、1980年に金が高騰した理由は、ソ連のアフガニスタン侵攻や、イラン・イラク戦争、アメリカの経済不安などが要因と言われています。
そういった歴史を振り返りますと、今後現在の紛争問題が解決すると、金価格が下落していく可能性は充分あるわけですから、
売りたい時 = 現金が欲しい時
と割り切って、今後更に値を上げる、もしくは下がるという不確定な予想は捨てて、売りたい時に売るというのが私の意見です。
未来に値上がりするかもしれない金を持っているだけでは、今欲しい物も買えませんし、旅行にも行けません。
ただ、その中でも売り時なのは、3カ月程度の短期で5~10%価格が急上昇した時は特に売り時だと思います。
その後反発して下がってしまう可能性も強いですし、その後3カ月で更に5~10%上がる事(半年で20%上昇)はほぼ無いので、その時期に元々売却を検討されていたのであれば超売り時です!
ただ、すぐに現金が必要でない方は、3年、5年、10年先に価格が上がると信じて保持しておくというのも、もちろん1つの手である事は間違いありません。
10年で5倍、20年で10倍になった歴史があるわけですから。
■金の売却で損をしない為に■
上でも触れましたが、単純に売却した後は金価格を見ない事ですね。
もう少し待っていればもっと値上がりしていたのに・・・・。
と思うと損した気持ちになってしまいます。
その後の金価格を見なければ、損した気持ちにはなりません。
とは言っても、実際に損をしない為の大きな要因は1つあります。
それは【どこに売却するか】です。
いつ売るか、いつが売り時かは未来の価格がわからないのでどうしようもありませんが、どこに売るかは自身で選んで決める事ができます。
その理由としては、買取店によって価格がまったく違うからです。
2023年11月記事を執筆している現在、当店グリーバーの18金の買取価格はおおよそ7,800円です。
当店の18金の買取価格は、純金相場の75%の価格に設定しているので、利益が出ない超高買取価格ですし、日本国内において基本的にこの価格以上で買取をしてくれるお店はほぼありません(一部、数円高いお店も存在します)
しかし、街にあふれる貴金属買取店、質店は、買取において利益を取らないと商売をやっていけないので、数パーセントの利益を取る分、買取価格は安くなっています。(それは商売なので当然の事です)
当店グリーバーの18金の買取価格が7,800円の時、5%の利益設定のお店の買取価格は、7,410円となり、15%の利益設定のお店の買取価格は、6,630円となります。
なお、皆さんがよく目にするような大規模な総合買取チェーン店や、有名なブランド、貴金属買取チェーン店では利益設定が20~30%程なので、6,240円~5,460円が買取価格となり、1gで当店と2,300円程も差があります。
ですので、10gのリング 1つだけで買取価格が23,000円も違うのです。
当然売却グラム数が多ければもっと価格差がでるので、売却するお店によっては、数万~数十万損することになってしまします。
これは売却時期や相場のような不確定な要素ではなく、お店選びによって確実に損をする事なので、お店選びだけは絶対に間違えないようにしましょう!
当店に売却しましょうとは言いませんが、当店の買取価格をチェックしてから、売却したお店の価格と比べてください。(ホームページでは高値の表示をして、実際の買取では手数料を引くお店も多いのでその点も注意してください)
以上、金相場に関する記事でした。
現在の最高値を見て売却するか、更なる高騰を願って売却を見送るか、様々ななお考えの方がいらっしゃるかと思いますが、当店ではいつでも18金を国内最高値レベルでお買取りし続けていますので、売却ご希望の際はお気軽にご依頼くださいませ。