イタリア カリプ島のジュエラー・CHANTECLER(シャンテクレール)を徹底解説!
シャンテクレールというジュエラーをご存知でしょうか。
カルティエやブルガリなどの有名ブランドほど知名度はありません。また、派手なマーケティングを行っているわけではありません。
しかしながら南イタリア由来の華やかな、そして繊細に作り込まれた製品群は、知る人ぞ知るブランド。2000年代から日本国内にも進出を果たし、ファンを獲得し続けています。
この記事では、南イタリアの美しきジュエラー・CHANTECLER(シャンテクレール)について解説致します。
1.CHANTECLER(シャンテクレール)とは?
シャンテクレールとは、イタリアのジュエリーブランドです。
イタリアのジュエラーと聞くと、ブルガリやダミアーニが有名どころかもしれません。しかしながらシャンテクレールもまた、同国を代表する名門ブランドとなります。
そんなシャンテクレールは、1947年に創業しました。
スーツの聖地などと名高いイタリア ナポリの、港より船で1時間~1時間半南下した場所に位置するカプリ島に本拠地を置くブランドです。カプリ島は高級リゾート地として名高く、さらにその中心地にシャンテクレールはショップを展開しています。
創業者はピエトロ・カプアーノ(Pietro Capuano)氏とサルバトーレ・アプレア(Salvatore Aprea)氏の両名です。
宝石商の家系であり、ハイジュエリーに造詣の深かったピエトロ・カプアーノ氏。氏は第二次世界大戦後、平和と豊かさへの祈りを込め、ブロンズ製のベル(鐘)を作成しました。このベルは、アメリカ32代大統領フランクリン・ルーズベルト氏へ贈られたことで知られています。
そんなピエトロ・カプアーノ氏は、「シャンテクレール」の芸術名で親しまれていました。
シャンテクレールはイタリア語で、直訳すると雄鶏(おんどり)となりますが、同時にフランス歌劇の登場人物「ルースター・シャンテクレール」にちなみます。ルースター・シャンテクレールは劇中において、破天荒ながらも周囲から愛されており、ピエトロ・カプアーノ氏の人柄と共通するところが多かったようです。そんな芸術名への親しみと敬意をこめて、ブランド名にも採用したのでしょう。
ちなみに前述した戦後の平和のベルには、雄鶏が描かれていたとか。現在も、同社のロゴには雄鶏が用いられています。
もう一人の創業者サルバトーレ・アプレア氏はピエトロ・カプアーノ氏の友人でした。カプアーノ氏とは真逆の性格ながら芸術・宝石への情熱・そして類まれな審美眼を有しており、シャンテクレールを盛り立てていきます。
南イタリアの明るさ・輝きを体現したかのように美しく、それでいて丁寧な造形のジュエリー製品は欧州のセレブリティを中心に、愛され続けていくこととなりました。
現在シャンテクレールはイタリア カプリ島とイタリア第二の都市ミラノを本拠として、アジア圏でもブティック展開しています。
日本への進出は2000年。
現在は東京 有楽町のザ ペニンシュラホテルの一階に旗艦店を構えています。
SNS発信も積極的に行っていますがシャンテクレールの華やかなジュエリー群はまさに「SNS映え」。
シャンテクレールに魅せられるファンは、世界中で年々増加していると言っていいでしょう。
2.CHANTECLER(シャンテクレール)の製品の特徴と代表コレクション
前述の通り、カプリ島は高級リゾート地であり、欧州のセレブらがバカンスに訪れることで有名です。
そして南イタリアは「アズーロ エ マローネ(太陽と海を彷彿とさせるような、オレンジ系と寒色系の組み合わせファッションのこと)」発祥の地でもあります。
そんな土地柄もあってか、シャンテクレールのジュエリーは本当に華やか!カラーゴールドや色石,カラーダイヤモンド等を用いて、他社にはない自由なデザインを実現しています。
また、後述しますが代表作の「カンパネッレ」,1983年からスタートさせた「ロゴ」コレクションからも見受けられるように、愛らしくもユニークなフォルムを有していることも大きな特徴です。こういったフォルムは繊細な作り込みを行わないと、どうしてもチープに見えてしまうもの。しかしながらシャンテクレールでは、きわめて高度な職人技とセンスで、ファインジュエリーとして完成された仕上がりを見せています。
こういった、ただ「可愛い」「華やか」で終わらないクラフトマンシップこそが、世界中のセレブリティに愛される所以ですね。
代表作は前述の通り、カンパネッレです。イタリア語の「カンパネラ」に由来し、ベル(鐘)を示します。
ベルを象ったゴールド製のモチーフには上質なダイヤモンドや貴石がセッティングされ、リングやピアスのチャームとして印象深いアクセントとなっています。
このカンパネッレには、二つのエピソードが備わっています。
一つ目が、前項でご紹介した平和のベル。第二次世界大戦後に創業者ピエトロ・カプアーノ氏が製造した、平和と豊かさへの祈りを込めた「ベル」をモチーフにしている、と言われています。
一方でカプリ島に伝わる神話からもインスパイアされているようです。神話では貧しい羊飼いの少年が子羊を見失ってしまい探し回っていた際、大天使ミカエルが優しいベルの音とともに現れ、少年にベルを授けます。そのベルの音に導かれるようにして少年は幸せな人生を送るようになりますが、この神話にピエトロ・カプアーノ氏は感激し、先の平和のベルをアメリカ大統領へ寄贈するに至った、と。
すなわち、シャンテクレールのカンパネッレは、幸運、平和、そして豊かさの象徴とも言うべきモチーフなのでしょう。
そんな背景を体現するかのようにカンパネッレは、極上のゴールドや貴石を輝かせます。
また、1983年にスタートした「ロゴ」もまた、シャンテクレールを代表する人気コレクションです。
シャンテクレールのロゴでもある雄鶏やカプリ島のシンボル「ラ ピアッツェッタ(時計塔)」、やはりシンボルである「ファライオー二の岩」等をモチーフとしてチャームやリングのデザインにあしらったシリーズで、これがまた本当に愛らしい出来栄え!
もちろんシャンテクレールらしく上質な素材で、細部まで丁寧に作り込んだ意匠となっているため、特別感も味わえます。
その他のコレクションではニュアンスカラーと大ぶりの貴石が美しい「ボンボン」,カプリの華やかな自然をモチーフに、花びらを何枚にも重ねたような造形をする「パイエット」,カプリ島のタイルや食器に見られるマヨリカ焼きをインスパイアした「Maiolica」等が挙げられます。
また、シャンテクレールはカプリの地をとても大切に捉えているためか、海のモチーフが多いことも特徴です。
ロゴはもちろん、カンパネッレでもクジラやタコ,カニをモチーフにしたユニーク製品もラインナップしており、所有欲をくすぐります。
中には9Kゴールドを使ったり、シルバージュエリーコレクションをラインナップしたりと、エントリーモデルも用意されているので、気になる方はそんなところからシャンテクレールを始めてみても良いかもしれません。
3.CHANTECLER(シャンテクレール)を買取店に持ち込む時に知っておきたいこと
前述の通り、シャンテクレールは華やかで美しく、また宝石商である創業者由来のこだわった素材使いが楽しめるジュエリーです。
一方でわが国での知名度は決して高いとは言えず、知る人ぞ知るの域。
そのため、全ての買取店でシャンテクレールに対する知識と実績がある、とは限りません。
また、シャンテクレールの象徴でもある色石やカラーダイヤモンドも、査定の難しい素材の一つ。
知識やノウハウのない買取店に査定に出してしまうと、買い叩かれたり、買取を断られたりするケースがあります。
そのためシャンテクレールのご売却時には、同社製品の買取実績がある店舗を選ぶこと。また、口コミや創業年を調べ、信頼できる店舗かどうかを確認すること。できれば複数店舗査定に出して、比較検討することをお勧めいたします。
なお、当店グリーバーでは過去に何度も、シャンテクレールのお買取りをさせて頂いております。
状態や製品にもよりますが、シャンテクレールほどのハイジュエリーともなると、中古買取価格が10万円超えとなることも珍しくありませんし、人気のデザインやボリュームのあるジュエリーですと、30万越えとなるものも少なくありません。
もし使わなくなったシャンテクレールをお持ちの方は、当店に査定だけでも出してみませんか?
4.まとめ
シャンテクレールについてご紹介いたしました。
シャンテクレールは南イタリアの海上に浮かぶカプリ島に本拠を構えるジュエラーであり、2000年から我が国にも進出していること。
南イタリアらしく華やかで愛らしく、しかし丁寧に作り込まれた製品が大きな特徴であり魅力であること。代表コレクションはカンパネッレやロゴとなり、他社にはないモチーフやカラーリングでセレブリティを魅了していることをお伝えできたでしょうか。
南イタリアが生んだ至高のジュエラーは、今後もますますファンを増やし続けていくことでしょう。