デンマーク発ジョージ・ジェンセンが手掛ける至高のシルバージュエリー
デンマーク発ジョージ・ジェンセンが手掛ける至高のシルバージュエリー
美しき北欧の国・デンマーク。
文化やアートの発信地としても有名ですが、この地に本拠を構えるジュエラー
「ジョージ・ジェンセン」をご存知でしょうか。
デンマークの王室御用達ジュエラーでもあるジョージ・ジェンセンはシルバーをメインとした商品展開をする稀有なブランドです。さらにそのデザインにも特筆すべき点が多く、市場での需要の高さは、他の有名ジュエラーに劣りません。
この記事では、ジョージ・ジェンセンのジュエリーについて解説致します。
1.ジョージ・ジェンセン(Georg Jensen)ってどんなブランド?
ジョージ・ジェンセンは同名の銀細工職人によってデンマークで創業されました。1904年のことです。
ジョージ・ジェンセン氏はデンマークの首都コペンハーゲンの北部に位置する街で育ちました。自然豊かなこの地で育まれた感性や審美性は、後の彼の制作物にも大きく影響していったと言います。
そんなジョージ・ジェンセン氏は当初粘土彫刻も得意としており、陶器工房をまず開設します。しかしながら同時に名銀細工師でもあったことから、シルバー製品の製造・デザインを手掛けることとなり、1904年、ジョージ・ジェンセンが37歳の時に銀細工のアトリエをオープンしました。
20世紀初頭の欧州は、華やかなりし時代です。
産業革命をきっかけにあらゆる分野で技術革新が進んだこと。海運の発達によって遠方地との自由貿易が活発化したこと等から欧州の経済は活発化し、人々の生活水準も大きく向上していきました。
一方で産業革命はプロダクトの大量生産や画一化を強く推し進めます。この流れを受けて美術・芸術分野では「曲線を基調とし、植物や動物等の自然美」をデザイン哲学とする、アール・ヌーヴォ―という概念が誕生しました。
ジョージ・ジェンセンの製品もまたアール・ヌーヴォ―の影響を色濃く受けたため、現代のコレクションにもそのDNAを引き継いでいます。デイジーコレクションなんかは、その典型でしょう。もちろん古さを一切感じさせないのは、ジョージ・ジェンセンの時代の機微を見る目やセンスが卓越しているがゆえでしょう。
一方で創業当時から「実用性と美の融合」をコンセプトにしており、機能美をも大切にしてきたという側面もあります。そのため生活に根付いた、それでいて美しくエレガントな銀製品を世に送り出してきました。
世界大戦での鉄不足や戦後不況によって苦境に立たされたこともありましたが、ジョージ・ジェンセンは現在でもスウェーデンの自然にインスパイアされた、機能美・造形美ともに併せ持つ銀製品をラインナップしています。
なお、本稿ではジュエリーをメインに取り扱っていますが、ジョージ・ジェンセンが現在手掛ける銀製品はカトラリーやカップにゴブレット,バーアイテム,クロック,ダイニング製品と非常に多岐に渡っています。
まさに「実用性と美の融合」のコンセプト通り、日常に息づく銀製品こそジョージ・ジェンセンと言えますね。
さらにジョージ・ジェンセンで特筆すべき点は、コラボレーションの巧みさです。
様々なデザイナーやアーティストとのコラボレーション作品をラインナップすることで、これまでにない新しい価値を提供するとともに、幅広い層の顧客を獲得してきました。
日本でのジョージ・ジェンセンは1983年に日比谷の帝国ホテルに第一号店を出店したことで進出。現在では全国で19の店舗を構えています。通信販売も充実しており、お近くにジョージ・ジェンセンの取扱店がなくともご心配には及びません。
また2020年には東京 銀座に旗艦店をオープンしており、ますます日本市場でも存在感を高めています。
なお、1894年以降、ブランドロゴは「GJ」となっております。
2.ジョージ・ジェンセンの代表ジュエリー
シルバーをメインに扱うハイジュエラーは、世界的に見ても大変稀有ですね。
ハイジュエラーだけありシルバージュエリーの中では高価格帯となりますが、その分お値段に見合った価値があります。アール・ヌーヴォ―を彷彿とさせる曲線美しい装飾は細部まで仕上げ・作り込みがなされており、風格を漂わせます。とりわけ仕上げは肌馴染みにも関係してくるものですが、その点ジョージ・ジェンセンは極上です。ちなみにポリッシュ仕上げには、120種以上ものブラシを用いているのだとか!いぶし仕上げのモデルもあり、好みやシーンに合わせたシルバージュエリーを選択することが可能です。
仕上げ後は酸化処理が施されることで、いっそう味わいある美しさを醸し出します。
そんな技術によって生み出された、ジョージ・ジェンセンの代表的ジュエリーをいくつかご紹介致します。
①ムーンライトグレープ
ジョージ・ジェンセンを代表するコレクションがムーンライトグレープです。
大小の玉が重なり合った様は非常にアイコニックで、まさに月光に輝く葡萄を彷彿とさせます。
スターリングシルバーを使った製品は数万円〜となりますが、ゴールドを使った華やかな個体もあり、ビジネススーツにもカジュアルスタイルにもマッチしてくれる逸品です。
②オフスプリング
「永遠に途切れることのない強い絆」をコンセプトに、2018年に誕生したオフスプリングは、輪で構成されたユニークなジュエリーです。もともとは母子の絆からインスパイアされたコレクションとのことですが、恋人,友人など、大切な方々との絆を思わせてくれる逸品ですね。
オールシルバーのモデルも素敵ですが、シルバーと18Kローズゴールドのコンビネーションモデルが人気です。
シルバー製であればジョージ・ジェンセンの中ではお求めやすい価格となっておりますので、プレゼントにもお勧めです。
③マーシー
前述したオフスプリングを手掛けたジャクリーヌ・ラバン氏がデザインしたのが、こちらのマーシーです。
腕や指を包み込むかのように湾曲したラインが非常に特徴的。ちなみにシルバーと並んで、18Kゴールドにダイヤモンドをセッティングした華やかなモデルも大変高い人気を誇ります。
派手さはないものの、独創性を放ったコレクションです。
④デイジー
お花のデイジーをモチーフにした、大変愛らしいコレクションです。
1940年、時のデンマーク女王マルグレーテへ贈った品からインスピレーションを得ていると言います。まさにアール・ヌーヴォ―の自由な曲線美を活かしつつ、モダナイズしたことで現代の女性に程よいアクセントを加える逸品となりました。
⑤ヘリテージ(イヤーコレクション)
毎年異なるデザインで発表され、ネックレスやイヤリングなど、アールヌーボー時代の作品を元にデザインされています。このヘリテージ、イヤーシリーズコレクションは発表された年のみ直営店にて購入できるため、過去の年代のシリーズは希少価値が高いデザインも多く存在しますし、人気のデザインは復刻版として新しい年とオリジナルの年の2つの年代が刻印されて販売されたものもあります。
このイヤーコレクションからジョージジェンセンのファンになった方も少なくありません。
上記以外にも、メビウスやトールンといった人気のデザインがありますし、
18金を使用したデザインのシリーズではフュージョンシリーズも代表作です。
また、アクセサリーやジュエリーに限らず銀食器、ナイフやフォークやスプーンのセットなど製品の幅広さは多岐にわたります。
3.ジョージ・ジェンセンの価格帯と買取情報
ジョージ・ジェンセンはシルバージュエリーとしてはハイエンドに位置付けられます。
そのため製品定価は数万円〜30万円台程度。さらにゴールドやダイヤモンドがあしらわれたラグジュアリーなモデルだと、数十万円が平均的なプライスレンジとなります。中古であっても人気ゆえ価値が落ちづらく、状態にもよりますが定価から激安になるといったことはそう多くはありません。
反面、これは売却時に買取価格が落ちづらいということも示唆しています。
グリーバーではジョージ・ジェンセンのお買取りを現在に至るまで豊富に行ってきましたが、状態の良いモデルであればシルバー製品でも数万円〜十数万円の査定を出すことが珍しくありません。
人気ゆえに再販しやすく、素材の価値のみではない市場価格でお買取りできるのも、この高額査定の秘訣と言って良いでしょう。
ただし銀製品ゆえ、価値を落とさないための最低限のお手入れは必要です。
シルバーは変色しやすいため、お使い頂いた後は必ずやわらかい乾いたクロスで、優しく表面の汚れをふき取りましょう。シャワーや手洗い時は、必ず外すことをお勧め致します。
シルバーはやわらかく、またジョージ・ジェンセンでは丁寧な仕上げを施しているため、ゴシゴシ拭いたり硬い物体をぶつけたりすることは厳禁です。
使っていないジョージ・ジェンセンがある方は、ぜひ一度グリーバーに持ち込んでみて下さい!
3.まとめ
ジョージ・ジェンセンについてご紹介致しました。
ジョージ・ジェンセンとはデンマーク発のジュエラーで、シルバー製品をメインに製造・販売していること。1904年に同名の銀細工職人によってスタートし、アール・ヌーヴォ―と機能美を取り入れた、独創性溢れるスタイルで人気を博していること。
ムーンライトグレープやデイジー等、魅力的なコレクションが多数展開されていることなどをお伝えできたでしょうか。
北欧由来の優美なシルバージュエリー、ぜひ一度お手に取ってみて下さいね。